マンションは空室の方が売れる?居住中で売り出すメリット・デメリットは?
「マンションは空室にした方が売れると聞いたんですが、本当ですか?」
居住中のマンションを売却して一戸建への住み替えを検討しているお客様から、こんな質問を受けました。
実際、居住中よりも、空室(空き家)であった方が売れやすいことは確かです。
すでに新しい家があったり、両親がいる実家に一時的に住めたりする環境が整っているなら、マンションから引っ越して売却活動することをおすすめします。
しかし、そういった環境が整っていない場合は、あえて費用をかけて空室にする必要はありません。
「居住中だから売れない」ということは決してなく、売り出し方次第で、すぐに買主がつくこともあるからです。
今回は、居住中の状態でマンションを売り出す場合のメリット・デメリットを整理したいと思います。
マンションは空室にした方が売れる?~居住中売却のデメリット~
まず、居住中の状態でマンションを売りに出した場合のデメリットの方を先に挙げてみます。
●内覧希望が入るたびに仲介業者とのスケジュール調整が必要。急に予約が入ることも
●家財がある状態でしか内覧できないため、内覧件数が減るかもしれない
●購入希望者が見つかっても、家財で見えなかった箇所の汚れ・破損などについて後から補修希望などが出る可能性も
●オープンハウス(物件開放)などの集客イベントができない
●仲介業者がネット広告する際、掲載できる写真が少ない
売り出し期間中は、内覧希望者や仲介業者のスケジュールに振り回されることもありますので覚悟が必要です。
特に土日・祝日は急に内覧希望が入ることもあるでしょう。
あらかじめ仲介業者に「◯曜日は◯時~◯時なら在宅です」「◯日~◯日は留守になります」といった連絡を入れ、販売活動がスムーズになるよう協力を。
いつ内覧者が来てもいいように、日ごろから室内の掃除や整理整頓をマメに行っておくことも大切ですね。
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物が溢れかえっているために室内が狭く感じたり、壁や床のデザインがわからなくなったりしたら、内覧者はマイナスの感想だけを持ちます。
室内を小奇麗にしておけば、ネット広告用の写真も映えることでしょう。
マンションは空室にした方が売れる?~居住中売却のメリット~
一方、居住中の状態でマンションを売りに出した場合のメリットについてです。
●内覧者と会って話ができ、住んでみての感想を正確に伝えられる
●家財があった方が(内覧者が)生活シーンをイメージできる
●費用をかけてマンションとは別の居住場所に引っ越さなくてもいい
居住中の状態で売り出すということは、内覧者が来るときは、必ず立ち会うことになります。
仲介業者も来ますので、あまり喋りすぎるのも良くないですが、物件の魅力や住んでみての感想を素直に話してみましょう。
内覧者は「売主ってどんな人柄なんだろう?」「どんな使い方をしてるんだろう?」という点にも興味津々ですからね。
「実際に住んでいる人の話が聞けて勉強になりました」という感想を抱く内覧者も多いのです。
仲介業者が“営業トーク”するよりも、説得力が増すこともあるというわけです。
私も何度か居住中の物件を紹介してきましたが、売主と内覧者が打ち解けると、だいたいその案件は決まりましたね。
売主が、お茶や手作りの洋菓子で内覧者をもてなして話が弾んだり…
内覧の場で…(売主)「この◯◯製のテーブルセットをよかったらプレゼントしますよ」…(内覧者)「え~本当ですか!この部屋にピッタリですよね~。じゃあキープでお願いします」とトントン拍子に進んだり…
居住中なら居住中なりのアピール方法があるということです。
マンションは空室の方が売れる?…まとめ
①マンションは「居住中」よりも「空室(空き家)」である方が売れやすい面もあるが、ムリに費用をかけて空室にする必要はない
②居住中の売却活動では、急な内覧予約が入ることも予測し、日ごろから室内をキレイに整理整頓しておくとよい
③仲介業者に内覧OK・NGの日時などを事前に伝えるとスムーズ
④内覧者には、生活してみての“生の声”を包み隠さず伝えると好印象
⑤内覧者をお客様として迎え入れる気持ちでもてなす
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