不動産売却の売主負担&登記費用の内容は?古い空き家を売る際の注意点ほか


不動産を売却する際に売主負担となるものや、登記費用の内容などについて取り上げます。

「所有している土地・建物を売る立場だから、売主には負担するものはない」…と考えてはいけません。

売主であっても、契約上の責任を負ったり、費用負担が発生したりすることがあるからです。

どんな場合にどんな売主負担が発生するのか、「責任編」「金銭編」に分けて解説したいと思います。

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不動産売却で売主が負担するものとは?~責任編~

まずは、不動産売買の契約に際して売主が負う「責任」にフォーカスしてみます。

▼瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)

この用語は今後「契約不適合責任」という言い方に変わりますが、要は、売却した物件に“隠れた”欠陥・不具合が見つかり、その原因が売主にある場合は修繕費などを賠償しなければいけない責任のことです。

「瑕疵=欠陥」とは例えば、ひどい雨漏り、給排水管の腐食、シロアリ被害、近所の騒音や嫌悪施設による精神的被害など。

買主がそれを知らずに購入してしまい、安心して暮らすことができないレベルのものが該当します。

個人と個人の売買ですと、売主が責任を負う期間を(物件の引き渡しから)「3カ月」とか「半年」にして契約することが多いです。

「責任を負わない」という特約も設定できますが、いざ、本当に買主から訴えられて裁判になった場合は売主が弱い立場になることは確実です。

言い換えれば、欠陥・不具合があっても初めからそれを買主に説明していれば大きなトラブルにはなりません。

▼告知義務

瑕疵担保責任にもつながっていますが、売買契約書類には、売主の署名・捺印入りで物件詳細について告知する書面を綴じ込むことがあります。

具体的には、建物に付帯している設備の一覧や、土地・建物・周辺環境の現況や知っていることを買主に伝える内容になっています。

ここで伝えた内容に偽りがあった場合はトラブルになる可能性が高くなります。

マイナスのことでも正直に買主に告げ、不安な部分があれば自分で調査するなど、リスク回避をすることをおすすめします。

▼引き渡しまでの約束遂行

これは売買する物件によって、契約の内容によって異なりますが、例えば引き渡しの日までに「建物を取り壊す」とか「室内を補修しておく」といった約束をした場合はその内容を守るということです。

当然といえば当然ですが、売主側のミスで物件引き渡しが延期となる事態になれば「債務不履行」です。

スケジュール通りに買主に引き渡せるように行動することが求められます。

また、売却物件に付いている抵当権を外す準備を行ったり、所有権を買主に移すために必要な権利証などを整えたり―という細かな用意も忘れずにしましょう。

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不動産売却で売主が負担するものとは?~金銭編~

次に売買契約~引き渡しに際して売主が費用負担するケースを取り上げます。

▼解体費・補修費など

上述したように売主の責任や約束によって生じる費用です。

例えば、建物の解体費用、土地の境界確定・分筆の費用、物件の補修費用などです。

▼印紙代

売買契約書の原本を「買主用」「売主用」として2部作る場合、契約書に貼る印紙代が必要です。

ただし、「買主用」の1部だけ作って売主はコピー契約書にすることも可能で、この場合は売主負担の印紙代はありません。

また、買主から売買代金を受け取った後で領収書の発行を求められた場合は、その領収書にも印紙を貼ります(通常は銀行振込による支払いのため通帳にデータが残るので、領収書を発行することは少ないです)。

印紙代は契約書に記載されている金額によって異なります。

詳しくは国税庁のHPをご覧ください。

関連サイト:https://www.nta.go.jp/taxanswer/inshi/7101.htm

▼仲介手数料

売買契約の「仲介業務」を宅地建物取引業者(=不動産会社)に依頼した際の報酬で、その売買代金によって異なります。

・200万円以下の物件=売買代金(税抜き)×5%+消費税

・200万円超~400万円以下の物件=売買代金(税抜き)×4%+2万円+消費税

・400万円超の物件=売買代金(税抜き)×3%+6万円+消費税

支払うタイミングは、買主への引き渡しの完了(銀行決済)と同時だったり、契約時に半分・引渡し時に半分だったりと、業者によって異なります。

 

このほか、売主負担の登記費用が発生する場合がありますが、これは次のセクションで説明します。

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不動産売却で売主が登記費用を負担する場合とは?

不動産売却に際し、売主が登記費用を負担する例も多いです。

登記費用とは、登記を依頼する司法書士への報酬+登録免許税のこと。

「責任編」でも触れた通り、売却する物件にローンが残っていて銀行の「抵当権」が付いている場合、それを抹消するための登記費用がかかります。

依頼した司法書士や抵当権の件数によって金額は異なりますが、おおむね15,000円~だと思われます。

また、よくあるケースで、売主が引っ越しをしたため登記簿上の住所と現住所が異なっている場合の「住所変更登記」というのもあります。

買主に所有権を移転する登記申請には売主の印鑑証明書も必要になるので、住所をしっかり合わせておく必要があるのです。

 

もう一つ、築年数が古い建物・空き家によく見られる事例ですが、その昔に増改築した部分が未登記のままになっていたり、その逆で登記簿上“存在している”建物が無いという状況も多く見られます。

この場合も、面積をキレイに登記し直すことになります。

特に買主がローンを組んで購入する場合は、お金を貸す銀行も物件の面積や現況をチェックするので、データに違いがあると基本的に融資を行いません。

ですので建物を測量・登記することになりますが、その仕事を土地家屋調査士へ依頼すれば10万前後の費用がかかることも…。

意外に費用がかさみます。

増改築による未登記部分の有無は売却活動をする前からわかることですから、早めに確認して登記費用の見積もりを取ることをおすすめします。

 

最後に、売主が最も気になる税金の負担については以下の記事が参考になりますので、ぜひご覧ください。

関連記事:相続 空き家の売却…税金はいくら&特例はある?計算例を見ながらチェック!

 


2017年12月25日 | Posted in 売主の責任・負担について | タグ: , Comments Closed 

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