空き家の問題点を整理!年間の維持費はどれくらい?即売却のススメ
「相続した実家が1年半前から空き家になっているので売却したい」との相談をオーナーから受け、築47年の物件査定に行って来ました。
かなり老朽化しているだろうと覚悟して現地に向かいましたが、なかなか敷地も建物も状態が良かったのです。聞けば、月1回は空気の入れ替えや掃除のために85キロ離れた自宅から通っていたそうです。
このオーナーは管理できる環境が整っていたと言えます。しかし、実家の空き家を相続した人が全員、同じように管理できるわけではありません。そのうち整理整頓しよう…と思いながらも、忙しくてそのまま放置してしまっているオーナーもいることでしょう。
ですが、使わない空き家を持ち続けていてもメリットはありません。冒頭のオーナーのように行動を起こしていただくために、あらためて空き家の問題点などについて整理してみます。
放置はキケン!空き家の問題点を整理
相続しても使用する予定がない空き家をそのまま放ったらかしにしていると、どのような弊害が伴うのでしょうか?
4つの問題点を挙げてみます。
敷地が荒れる
夏場などは空き家の敷地の雑草が伸び放題になり、庭木を手入れしないと隣地に枝葉が越境し、迷惑をかけることも。放置された空き家には、スズメバチやコウモリ、ネズミ、イタチなどのなどが棲みつきます。田舎の空き家で、私はイノシシも見たことがあります。突進して来ないか、とても怖かった思い出があります。
倒壊の恐れがある
木造の建物は特に、誰も住まなくなると急速に傷んでしまいます。壁にヒビが入っていたり、瓦屋根が落ち込んでいる空き家を見たことはありませんか?築後30年〜40年経過しているような一戸建ては、大きな地震などで一気に倒壊する危険性があります。
放火のリスクがある
出火原因として2番目に多いという放火。ひと気のない空き家は、放火魔のターゲットになります。敷地内に段ボール箱や雑誌が置かれていれば、なお危険です。
不審者が侵入する
家財や布団が残されている空き家には、不審者が窓ガラスを割って勝手に住み込むこともあります。私はかつて、14年間放置されていた空き家の査定に行った際、和室の壁・天井が真っ黒焦げになっているのを発見したことがあります。タバコの不始末でしょうか、所有者が知らぬ間に何者かが使っていたようです。全焼するような火災ではなかったので、まだ良かったですね。
上記のような問題点が、放置された空き家には起こり得るのです。
空き家の維持・管理費はどれくらい?
空き家を所有しているだけでも年間の維持費は意外にかかるものです。
まずは固定資産税・都市計画税。「住宅用地」とみなされていると、いずれの税金も減額されていますが、もし倒壊の危険がある「特定空き家」に指定されてしまうと、この減額が無くなってしまい、最大6倍まで税負担が増えます。
また、ほかの維持費としては、電気・水道料(管理のために使用を続けている場合)、庭木の手入れの費用、建物の補修費、管理費・修繕積立金(マンションの場合)なども挙げられます。
東京都内のマンションでも、地方都市の一戸建でも、平均して年間約50万円の維持費がかかると言われています。
これは結構な金額ではないでしょうか。
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空き家の後活用にはどんな選択肢がある?
もし相続した空き家を持っていて、今後の活用についてお悩みのようでしたら、以下の選択肢を見ながら方針を検討されてみてはどうでしょうか?
【売却する場合】
・中古住宅として売る?
・建物は解体して土地として売る?
※解体・測量・荷物処分などの諸費用について要確認
【売却しない場合】
①貸し出す
・貸家として?
・借地として?
※室内リフォーム・荷物処分・保険・解体・整地・固定資産税などの諸費用と賃料のバランスはどうか?
②自分で使用する
・セカンドハウスとして?
・荷物置き場として?
③何もしない
・維持費がかかっても、そのままの状態で所有し続ける
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使わない空き家は即売却をお勧めします
私としては、使う予定のない空き家はできるだけ早く売却することをお勧めしています。
思い出が詰まった実家を手放すなんて親に申し訳ない―という抵抗感が初めはあるかもしれません。しかし、使わない建物はどんどん傷んでいきますし、維持管理費もかさんでいき、ご近所に迷惑をかけるリスクも増えていきます。
どこかのタイミングで処分を考えるのでしたら、早期に対応した方が不動産の価値も下がらなくて済みます。
まずは、空き家を売却する場合にどれくらいの額になるのか、諸経費も含めて把握することから始めましょう。
以下のような不動産一括査定サイトを利用すれば、無料で査定額などを知ることができ、不動産業者の意見も聞くことができます。
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